3. フリーエネルギーの古典から最近まで(零点エネルギー)



  いわゆるフリーエネルギーの研究はかなり以前から行われてきた。近年では、そのフリーエネルギーの起源を”零点エネルギー”に関連させようという説明がなされている。(零点振動は、いわゆる”ビッグバン仮説”にも無理やり取り入れられている。)

      → カシミール効果・カシミール力について



  ・・・・ (注) (1)、(2)は その発明者本人以外全く再現性が無いので、普遍的な物理法則ではなく、”霊的”である可能性が高い


  (1) オルゴン・エネルギー:

  ウィルヘルム・ライヒは、1897年オーストリア生まれで、フロイトの助手を経て、ナチスの弾圧を逃れノルウェーのオスロ大学で、性エネルギーと電気との関係を研究した。その後アメリカに渡り、1930年代には、殺菌した肉汁や珪砂コロイド、細かい石炭粒子などの中に2000−3000倍の倍率で顕微鏡観察により、生命体のような挙動をするコロイド状の物質(バイオンと呼ばれた: バイオンは、周りにある綿花やゴムなどの有機物を帯電させる)を発見し、さらにそのまわりで、明滅する青みを帯びた無数の光点が飛び交っているのを発見した。(注; 生命体の発生は誤報) ライヒはこれを”オルゴン・エネルギー”と呼び、1941年にはアインシュタインも、この光点を”主観的印象ではないもの”として認め、アインシュタイン自身が、”オルゴンエネルギーを蓄積する装置(=オルゴン・アキュムレーター、オルゴンボックス)”をライヒから借りて実験した。
  ライヒの主張によると、オルゴンエネルギーとは、光がその中で運動する媒質であり、また電磁気や重力の作用媒体でもあり、濃度の差はあっても全宇宙に満ちていて真空の中にさえ存在するものであるという。

  ・ オルゴンエネルギー蓄積装置(オルゴンボックス): 鉄板と、有機物(プレス合板、綿、セルロースなど)を、交互に何層にも重ねて箱型に組み立てたもので(最大20層)、オルゴンエネルギーが蓄積し、その上部ではその内部よりも温度が常に1−1.5℃高くなる。(ライヒによると、金属はオルゴンエネルギーを反射し、有機物は、大気中からエネルギーを吸収するという)

  1950年ボックス中に微量のラジウムを5時間放置する実験を1週間繰り返し行ったところ、内部のガイガーカウンターの針は振り切れ、ねずみは急死し、参加者の全員が体調を崩し、研究所の上には黒雲が覆い、夜には薄紫色の怪光に包まれた。これは、ラジウムから出る放射線の刺激によってオルゴンエネルギーが異常に活性化され、”デッドリー(致死性)・オルゴン”になったためとされた。
  この装置は、病人を中に入れて治療することができ、ライヒはこれを応用した治療を数多く行った。(しかし、1956年、FDA(アメリカ食品医薬局)がオルゴンエネルギーを応用した医療機器の販売を禁止し、命令を無視したライヒは収監され、翌57年11月に獄中で死亡した。)


  ・ クラウド・バスター(雨雲消滅・生成器): ライヒによると、雲は、水蒸気とオルゴンエネルギーの結合体であり、晴天時は大気中のオルゴンエネルギーは均衡状態にあるから、その均衡を崩して雲を発生させるという。地上の水がオルゴンエネルギーを吸収するという考えに基づき、長さ数メートル、直径5cmの金属製のパイプを12本束ね回転式の架台に設置し、パイプの後端に銅線のケーブルを接続し、アース用の接地銅板を川や池などの水中に沈めた。このパイプを雲に向けると、雲は消滅した。
  逆に、雲を発生させようとする位置から少し離れたところに照準を当てると、雨雲が発生し、ライヒが行った雲の消滅、生成実験はことごとく成功した。たとえば、1952年のメーン州エルズワースにおける7週間の日照りで農作物に被害が出始めた頃、ライヒがこのクラウドバスターを用いて、わずか1時間10分後に大雨を降らせた。
      
  ・・・・ (雲を含む)コロイドは、一般には、細かい物質粒子が静電的に帯電して安定なコロイド状態を形成していると考えられているが、その背後にはこのような特殊なエネルギーが関与しているかもしれない。


  (2) 縦波電磁波:

  ニコラ・テスラ(1856−1943)は、真空は無限の電気エネルギーで満たされていると考え、それを”波動エネルギー(ラジアント)”と名づけて、真空から自由に取り出す方法の研究に没頭した。テスラコイルや、アンテナと地上の表面部を利用しての送電システム構想は有名である。 近年、トム・ベアデンはこれを”スカラー電磁波”、あるいは、”縦波電磁波”と呼び、量子力学の「零点エネルギー(3.)」もスカラー電磁波と同じものとしている。
  この電磁波は、通常の電磁波と違って、媒質の中を縦波で振動して伝わり、金属などのほとんどの物質を透過する。そして、地震波と共に発生し、身体に影響を与える”ハム音”や”特殊な振動”として検知されている。また、地震雲も縦波電磁波の作用でできるかもしれない。 この、地震予知にも有用な、スカラー波の探知機として、ラムシフトやバルクハウゼン効果を用いた検出器がアマチュアの間で研究されている。

  ・ タオス・ハム: 1990年代初め、ニューメキシコ州タオスの住民が、正体不明の怪音(脈動性の高い重低音)が頻繁に聞こえ、耳鳴りや頭痛、不眠症などを訴えた。これは州議会で”環境騒音事件”として問題となり、ニューメキシコ大学や国立研究所などの科学委員会が調査に乗り出したが、電磁波用センサやレコーダーを使ってもまったく検出できなかった
  そこで、被害者を対象とした音響機器による”マッチングテスト”を行った結果、30−80Hzの変調の激しい重低音が聞こえるということまで判明した。そして不思議なことに、この怪音は、聞こえる人と聞こえない人がいて、タオス周辺では約2%(161人/8000人)という少数の人々だけが聞こえると答えた。 (同様の事件は、80年代後半から、同州のアルバカーキ、サンタフェ、ベレンなどで住民らが被害を訴えていた。)
      ・・・・・・・ 旧ソ連で、国民への”洗脳”のために低周波電磁波が用いられたといわれている。

  ・ 人体感覚による地震予知:  地震のシグナルを身体で感じて、かなりの精度で地震予知をする超常感覚者たちがいる。米オレゴン州、カリフォルニア州などで、地震や噴火などの発生直前に放射される正体不明の波動が、耳鳴りなどの生理的異変を感じ、その実体験(耳鳴りの音質・強度・時間などと地震との相関)を重ねることによって、他の異常感覚者たちと連携をとり三角測量の要領で、震源までの距離と地震の規模を予知して、かなりの確度でそれを公表するようになった。たとえば、2001年2月28日のワシントン州ニスクォリーに起きたM6.8の大地震は、カリフォルニア州北部在住のペトラ・チャリス氏らの7人で作るネットワークにより、聞こえた耳鳴りの秒数×37.5マイルで計算して、その数日前に見事に場所と規模を言い当てた。

  ・ 縦波電磁波検出器: この地震などに伴うアースシグナル(地表に近いところを伝播する)を測定することができる、スカラー電磁波に反応する検出器を研究するアマチュアのグループや研究家らは、ラム・シフト、バルクハウゼン効果を用いて検出器を作っている。
  ラム・シフトは、不連続な値をとる通常の量子軌道が、外部からの電磁波などにより、高次の摂動に従って連続的に軌道(水素の場合、2s、2pなど)がずれる現象である。(1940代・ウィリス・ラム発見) 人体で地震を感じる場合も、このラム・シフトにより侵入するスカラー波によって細胞内にいっせいに引き起こされていると考えられている。
  また、バルクハウゼン効果は、通常は磁場の強さに応じて強磁性体の磁壁が少しずつ移動するのに対し、磁壁が一度に移動し、強磁性体の磁化が一度にジャンプする現象で、磁気ワイヤや薄膜などにのみ現れ、励磁周波数によらず一定であることが要求される位置センサなどに応用されている。

          ・・・・・・ ラムシフトによる分子軌道がずれる効果は、たとえばH−Oが分離気味の、水であって水でないような物質生成に可能性を与えるかもしれない。






  (3) 零点エネルギー(真空エネルギー):


  零点エネルギー(ZPE)は、フリーエネルギー研究者らにとって、そのエネルギーがどこから来るのかを推定する手段となっている。

  量子力学で、素粒子の位置と運動量(あるいは、エネルギーと時間)の不確定性によって、物質が完全に静止した最低エネルギー状態でも存在する力学的振動を、”零点振動”、そのときの振動エネルギーを”零点エネルギー”という。(この振動のため、極低温の液体ヘリウムが常圧で固化しない。)

  しかし、真空からエネルギーを取り出す手段としてはあまりにも微弱であり、ほとんどの物理学者は絶望視している。未だ直接的な測定は成功していないが、唯一、カシミール効果が1997年実験的に検証された。
  パソフ博士(テキサス州オースティン高等研究所)は、 ・ 重力もZPEによって生じている可能性がある、 ・ 慣性は物体が加速される時、ZPEの抵抗によって生じるのではないか、 ・ ZPE を正しく扱えれば、宇宙船は光より速く飛べる可能性がある、と言っている。



  ・ カシミール効果: 100ナノ・メートル〜数マイクロ・メートル(10−7〜10−5m)程度に非常に近接させた2枚の平行金属板間に(無帯電状態で)働く引力で、1948年オランダ、フィリップス研のH・カシミールによって予言され、1997年ロスアラモス国立研究所のラモローらによって実験的に確認された。
  ・・・ ラモロー(Steve K. Lamoreaux)は、金でコーティングした石英の薄片を使い、カシミール効果の精密な測定を行った。この実験では100(μ dyn =1ナノニュートン)の力を発生することに成功し、約10-15(J)のエネルギーを抽出できたことになる。

  凾 ・凾dの不確定性により、非常に短い時間ではエネルギーの保存則の破れが許される。そのため、真空中では瞬間的に(10−19(S)程度)対生成される電子と反電子(陽電子)(あるいは、粒子と反粒子)が常に存在していることになる。 ここで、2枚の金属板の極板間隔が狭くなると、それぞれのモードの振動数が制限を受けてその数が少なくなるため、外部の真空エネルギーよりも低い状態になって、金属板の外側に出現する粒子に押され金属板間に互いに接近しようとする力が発生する(=カシミール力)。
  ただし、カシミール効果の単位面積当りの力は  /A = cπ2 /(2404) (c=光速、A=面積、d=間隔)で非常に小さく、そのエネルギーは物理学者のビクター・ステグナー博士の計算によると、100ワットの電球を1秒間光らせるには、100万分の1メートル(1μm)の間隔で置かれた、一辺が200キロメートルの正方形の金属板が2つ必要となるそうである。(間隔 d が狭いほど急に大きくなるが、くっついてしまうとそれでおしまい)

  この検証により、「真空」は、「負エネルギー状態」まで実現可能であり、安定した物質が無くても、本当に「物質や光が生成・消滅している場」であることが明らかになった。
  ただし、あくまで真空のエネルギー状態を負にまで引き下げることができると確認されたというだけで、実際に負のエネルギーを形として取り出せたというわけではないので注意が必要。

  この負エネルギー状態の存在は、アハラノフ・ボーム効果より、電磁場の本質が、基準が定まらない ベクトル・ポテンシャルA、スカラー・ポテンシャルφ であることを、別の形で表していると思われる。真空の全モードのエネルギーは計算すると無限大になるが、必要なのはそのエネルギー差であって、有限である。

  →  カシミール効果の理論とねじれ秤による精密測定(by.東大・学位論文、平17)

       → カシミール効果・カシミール力について



  ・ 浮遊理論(逆カシミール効果): 2008年8月8日、英国のセントアンドリューズ大学のU・レオンハート、T・フィルビンによって、このカシミール効果を反転させ、(超小型物体に限って)浮遊させる効果を発表した。カシミール効果はナノの世界では「摩擦」の原因の一つであるが、その摩擦をゼロ程度に抑えスムーズに動かし、あるいは、浮遊させる可能性もあり、この「浮遊の理論」を応用して日常使用する装置(エアバッグ、コンピューターチップなど)の性能を向上させるという。

  また、スコットランドのセントアンドリュース大学の研究者チームは、メタマテリアル(* 負の屈折率を持つ、電磁波波長より小さい組織の物質)によって、引力でなく斥力の方向に反転させる研究を行なっている。研究者の1人は、カシミール効果を反転させる特殊なレンズの開発は、かなり難しいものの不可能ではなく、「空中浮揚はかなりの距離間でも発生する可能性がある」と述べている。
                ・・・ 大地に対し、負のカシミール効果で、”空飛ぶ円盤”!



  * メタマテリアル: 誘電率εと透磁率μのどちらか一方が負の場合、屈折率 N = √ε・√μ (AB = v/v = sinθ/sinθ = √ε・√μ/(ε・√μ は虚数となり、電磁波が物質に侵入することは許されないが、誘電率と透磁率の両方が正あるいは負の場合、屈折率は実数となり、物質は電磁波に対して透明となり、電磁波は物質内に侵入することができる。この、誘電率も透磁率も負の場合(=負の屈折率、かつ、透明)の物質は自然界には存在しないとされてきたが、近年、ナノテクノロジーの発達により物質の微細構造組織を制御して作れるようになった。
  メタマテリアル内の光・電磁波の挙動は、フレミングの左手の法則に従う。それゆえ、負の屈折率をもつ物質は左手系物質、左手系メタマテリアルと呼ばれる。
  メタマテリアルは光・電磁波に対し、通常と異なる驚くべき効果を発揮する。(スネルの法則、ドップラー効果、チェレンコフ放射などが大幅に変わる)



  近年の報告例として、ナノ金属共振器アレイによる表面プラズモンの作用(理化学研・田中メタマテリアル研・平成18年)、テフロン基盤上の銅−液晶のアレイにミリ波の作用(豊田中研+山口大)、SiO2・金・チタン薄膜をラミネートしたものに赤外線の作用(Purdue大)、がある。

  また、2007年には、アメリカ防衛高等研究計画局(DARPA)がメタマテリアルの発展形である「アシンメトリックマテリアル(asymmetric material)」(一方通行素材)によって、姿の隠蔽・実体弾からの保護と内部からの攻撃を両立させる技術を開発していることが報道された。
                ・・・ つまり、”実弾を受けず、こちらからは撃てる”、”レーダー回避兵器”、”透明人間”!
 
   ・・・・・  ナノ・コイル(円弧状コイル・ペアを3次元にアレイ化)による反磁場を作って、可視光から紫外線領域までの光について負の透磁率、負の屈折率を実現するもの


  * 「2008年は光の年。 2008年には、教会に限らず社会の様々な場所で、「光」というテーマが御霊の働きによって話題となり、取り沙汰されるでしょう。
  科学の分野では、光の研究者たちが、光の作用、働き、力に関する新しい発見を世界に告げることでしょう。
  預言者たちには、世界の国々へ「光が侵略する」ことに関しての知識が与えられるでしょう。著述家たちは光について書き記し、説教者たちは光について説教をし、奇跡が伴うでしょう。超自然的な光が現れたという証言も聞かれるでしょう。 ・・・・・」 (by.パトリシア・キング、2008 1/6、 http://ministries.exblog.jp/i4/ )

        → カシミール効果・カシミール力について


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